森井のコラム

2014年10月10日

劇的成長を見せるシンガポールから

6年ぶりに訪れたシンガポールを見て、その成長ぶりはメディアで見た以上のものであった。
高層ビルの増加や、植物園などの観光スポットに止まらず、道路整備や地下鉄などのインフラの完成度の高さにも目を見張るものがある。
街中に広がる商業施設の密度と、そこに滞留する観光客をはじめとした人の多さも大したものだ。
中国系、マレー系、インド系を中心とした多民族国家の共通語は英語。
イングリシュでなくなまりがあることからシングリッシュと呼ばれているが、元々中国系の有力者が中国語を排除し国の基本をグローバルビジネスにすることを目論んだことで確固とした共通語として定着しており、世界中からやってくる投資家や富裕層の言語インフラとして確立された。
更に、国家繁栄の基本姿勢がグローバル化にあることの証として、企業の参入援助機能(新たに金融ビジネスオフィスを開こうとする人にオフィスの紹介や許認可の指導補助、他様々な情報提供)など国がバックアップする無料サービスが提供されるなど、日本ではありえない利便性が提供されている。
また、市内の清潔さにも驚かされる。
東南アジアでは避けて通れない様々な匂いがないどころか、蒸し暑いことは否定できないが蚊というものを見かけたことがない。
うっそうと茂る熱帯植物が多い巨大な国立博物園を2時間以上散策した折も、一度も蚊に刺されなかったし見かけもしなかった。
自宅の下水や水たまりで蚊のボウフラを発生させたら50万円ほど罰金を科されるらしい。
不動産価格だけでなく一般消費物価もサラリーマンの所得水準も東京よりもかなり高い。
毎年、あちこち諸外国を訪れるたび、日本の物価が如何に安いかを思い知らされることが多くなったことか。
不動産だけでなく、物価水準や所得水準の相対的下落と、円安が重なり外国人から見た日本はかなり割安な投資先と映っていることは間違いない。
調達金利も0金利に近く、融資割合を上げることでその投資効果は虚空を突くようなものが期待できる。
とは言え、昨今の東京の不動産価格上昇が急速であったため、反動リスクなどもありむやみに高めでの購入は難しい。
リーマンショックの痛手を経験した人たちがまだ活躍する現在のマーケットではその辺は調整機能が利いていると見える。
しかし、グローバルバランスでみた割安感は否定できず、海外主要都市の事を考えると相対的に日本投資のリスクは低いことは間違いなかろう。
為替と、時間軸の中での不動産価格推移をみると、アベノミクスやオリンピックに向けた政治の内容にもよるが投資対象としての日本の存在感は拡大傾向にあると言えよう。
我が国日本に期待あれ!

森井総合鑑定株式会社
森井正太郎