森井のコラム

2006年7月1日

シカゴと西海岸

久々のシカゴ、宿泊先の老舗ホテルで著名なドレイクホテルでは地元の富裕層が通うハイスクールのプロム(卒業記念舞踏会)が行われており、日本人の感覚からは度派手とも言える美しくドレスアップした若者たちが集りなかなか華やかでした。
東海岸だけでなく、シカゴのような内陸部の都市でも10年前と比べ明らかに豊かさの拡大を感じ、米国の市場経済政策がかなりうまく行っているように見受けられました。
シカゴでは老人ホームを主とした、ヘルスケアリートの社長にお会いし、オフィス、レジデンスに次ぎ比較的裕福な階層向けの老人ホームや病院のREITが拡大してきたことの経過やその特性をお聞きすることが出来ました。
ヘルスケアはオフィス等と比べサービス性や事業性が高いため、保険や補助金の動向だけでなく、オペレーターの善し悪しや収支改善計画の実効性など専門的な事業分析能力の要求レベルが高くノウハウの蓄積がものを言う反面、安定可能支払家賃を見出すことが出来れば通常の家賃設定よりも有利な条件を設定することも出来ます。
当たり前のことですが、適切に様々なリスクを分解し明瞭化することで、トータルリスクは軽減することとなりキャピタルゲインが期待できるということです。
最近は、日本でも投資対象が拡大し、不動産ビジネスも益々面白くなって来たと言えるのではないでしょうか。
最後に訪れたのは、LA近郊の町ニューポートビーチ。
ここは、裕福な人々のボート遊びをするための別荘が集積する地域で、水辺に面していない標準的な70~100坪程度の土地に50坪程度の普通の別荘が1~1.5億、200~300坪程度の土地で100坪程度の屋敷があり専用の桟橋を併設したものが5~10億、昨年末俳優のニコラス・ケージが購入したものは、土地が700~800坪で200坪程度の豪華な屋敷がある大型クルーザーが接岸出来るもので30億円、色々拝見する中、10年前の約3倍ぐらいになっている感じでした。
ただし、ここに来て住宅ブームが低下し、急速に住宅の資産価値も縮小しているようで、住宅の担保価値による資金調達で潤沢に有った個人投資資金にも縮小傾向が見えてきました。
5月以降の同時世界株安に始まった投資市場の調整局面はまだ続き、日米の選挙問題も絡み合いながら、コンプライアンス問題や最近の地政学的リスクなども影響し日本における投資マインドは若干低下した感も有ります。
しばらくは日本の経済回復の動きは続きそうなことから中期的には全般的に日本市況は回復し、2010年ぐらいまではそれなりに良い状況になるのではと考えています。
しかし、長期的な日本経済の将来は、本格的な労働力確保と国際的な金融事業の拡大などまだまだ大きな課題をどの程度こなせるかは今後の日本人の頑張りに懸かっており、グローバルな視点に立った世界における日本のあり方100年の計を持つ必要があるでしょう。